(2022/3/28 05:00)
ウクライナの映画づくりを支援しようと、有志が3月29日から都内で上映会を開く。活動費を賄うクラウドファンディングには多くの賛同者が集まる。
上映するのはウクライナを代表する監督ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ氏の2作品。主催する「ウクライナ映画人支援上映 有志の会」代表の矢田部吉彦さんは、前東京国際映画祭でディレクターを務めた。
2019年制作の『アトランティス』はロシアとの戦争が終結して1年後の25年が舞台。ウクライナはロシアによるクリミア併合から戦争状態が続いてきたと気づかされる。
心的外傷後ストレス障害に苦しむ元兵士のセルヒーは、兵士の遺体を掘り出し身元特定する女性カーチャと出会う。戦後の荒廃と深く傷付いた心境を描きながらも、平和への微かな希望を感じさせる。人間がいる限り命は受け継がれていくと訴えかける。
現在のヴァシャノヴィチ氏は「キエフに残り戦闘を映像にしている。とても心配」と矢田部さん。表現の自由の発露になる映画を義援金で支援するのは恒久平和を誓った日本にふさわしい。文化や芸術の力は国の繁栄や国際的な信頼の証しでもある。言論が封殺されたロシアの行く末を憂う。
(2022/3/28 05:00)
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