(2022/4/18 05:00)
「手書きの御礼状は必ず目に留めてもらえる」。手紙文化振興協会代表理事の村上和子さんは、企業の広告文を作成する仕事に就いていたころ、手紙で顧客の心をつかんできた。
用事がなくても季節が変わると四季折々の工夫を凝らした便りを送る。季節や年齢、役職に応じて切手や用紙を使い分ける。「社員に手紙の書き方を教えてもらえないか」との依頼が増え、企業向けに通信講座を提供する協会を立ち上げた。
最近は季節の境目がはっきりしなくなり、時候のあいさつの使い方が難しくなっている。村上さんは定型文を使わず「日常的な等身大の言葉を選んで書き始めること」が信頼づくりに大切と話す。
「桜の季節が終わり、次は花水木が咲きますね」と書けば共感が生まれ、書き手と読み手がつながる。手書きは言葉の力が強くなるため、ビジネスシーンでは「3行以内にあっさり書くのが今の時代に合う」とか。
メールやチャットは早くて便利だが、相手のペースに合わせなければならない気忙しさがある。「デジタル化が進むほどアナログの温かさが相手の心に届くようになる。言葉の力が何倍も違う」。コロナ禍でご無沙汰している知人に便りを書いてみようか。
(2022/4/18 05:00)
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