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(2023/1/16 05:00)
職人さんから知識吸収
(総合1から続く)2020年に福井大学工学部応用物理学科を卒業し、インフラで人々の生活をより良くしたいと思って日本車輌製造に入社しました。物理化学を学び、ストリッピングボルタンメトリーという測定方法を使い、メッキが剝がれる時の現象を調べる研究をしました。物理学特有の「なぜ」を突き詰める姿勢が今の仕事に役立っています。
今はタンクローリーや無人搬送車などの産業車両を手がける衣浦製作所(愛知県半田市)で、タンクを作っています。寸法を測定する工数を削減するために治具を職人と一緒に作ったり、調達部門と協力して部品の調達状況を管理したりしています。
最初は現場で飛び交う溶接や金属加工の専門用語に戸惑いましたが、職人さんに分からないことを積極的に質問して知識を吸収し、一つずつ解消していきました。最近では職人の溶接資格を管理する責任感ある仕事も任せてもらいました。
大学生の時はスーツを着て働くのだろうなと思っていましたが、作業服を着て工場で仕事をしていることに最初の数カ月はギャップを感じました。ですが、自社で作っている製品がどのようにできているかは工場にいないと学べません。だから今となっては工場勤務の配属がありがたいなと思います。いつかは営業や設計などお客さんと対話する仕事もしてみたいです。
1年ほど前に「MAZDA2」という車を買いました。通勤時は仕事モードに切り替える空間になりますし、休みの日には旅行に行く相棒です。英会話スクールにも通い始めました。いろいろな人と話すこともリフレッシュになります。(文・写真=名古屋・永原尚大)
◇日本車輌製造 輸機・インフラ本部 製造部製造一課 製缶工場 今井夏穂(いまい・かほ)さん
(2023/1/16 05:00)