(2023/2/3 05:00)
日本政府は、ロシアがウクライナに侵攻して1年を迎える24日に、オンラインでの先進7カ国(G7)首脳会議を開催する調整に入った。今春にも想定されるロシア軍の大規模攻撃に備え、G7はロシア制裁とウクライナ支援の強化を確認し、国際秩序の再構築に向けた結束を強化したい。またG7議長国・日本はロシア寄りとされるアフリカ諸国やG20新興国を含むグローバルサウスとの関係強化も主導し、ロシアの孤立化に向けた国際連携を深めていきたい。
ロシア軍は民間施設やエネルギー拠点への非人道的な攻撃を繰り返し、少なからぬ民間人の犠牲者を出し、深刻な電力不足にも直面する。ロシア軍は今春の大規模攻撃に向け、ウクライナ東部で部隊再編に動いているとされる。米欧は局面変化を受け、反撃能力が高い戦車のウクライナへの供与を決め、マクロン仏大統領は戦闘機の供与の可能性も排除しない考えを示す。米欧はウクライナ支援の迅速な実行が求められる。
日本はG20の議長国・インドとも連携を強化したい。インドは西側諸国によるロシア制裁の抜け道になっている一方で、モディ首相は22年9月のプーチン大統領との会談で停戦を求めていた。22年11月のG20首脳会議(サミット)も薄氷ながら分断を回避し、首脳宣言を採択している。中国もロシアへの不信感を高め、核兵器使用を示唆するロシアとは一定の距離を置く。インドにはG20をまとめる議長としての振る舞いを求める。
食糧支援や軍事支援などでロシアに一定程度を依存するアフリカは、国連総会のロシア非難決議などに同調しない国が少なくない。日本は官民で2023―25年に計300億ドル(約4兆円)をアフリカ支援として拠出するほか、アフリカ連合(AU)が求めるG20入りについても岸田首相は支持を表明した。日本はG20とも連携しながらアフリカとの関係を強化したい。
日本は国連安全保障理事会の非常任理事国でもある。機能不全に陥っている安保理改革を進める上でも同志国を増やし、国際秩序の再構築につなげたい。
(2023/2/3 05:00)
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