産業春秋/製造業と非製造業、業績で明暗

(2023/3/3 05:00)

製造業と非製造業が業績で明暗を分けている。世界経済の減速や資源価格の高騰の影響を受けて減益基調の製造業に対し、非製造業はコロナ下の行動制限の緩和や政府の「全国旅行支援」などを追い風に増益の企業が多い。

財務省が2日発表した2022年10―12月期の法人企業統計調査(金融・保険業を除く)によると、製造業の経常利益は前年同期比15・7%減だったのに対し、非製造業は同5・2%増だった。

22年4―12月期決算も同様の結果が示された。三井住友DSアセットマネジメントによると、東証株価指数を構成する3月期決算企業(金融とソフトバンクグループを除く)のうち、製造業の経常利益は同1・2%減、非製造業は同13・9%増。

製造業は中国のゼロコロナ政策による供給網の混乱も業績の足を引っ張ったようだ。また世界経済が減速する中で、円安は輸出を後押しする効果よりも、輸入物価を押し上げる副作用の方が上回ってしまった。

23年度は中国がゼロコロナ政策の解除で景気回復が見込まれる一方、米欧の金融引き締めやウクライナ情勢の長期化が想定される。世界経済の先行きが不透明なだけに、賃上げを起爆剤に内需を拡大していきたい。

(2023/3/3 05:00)

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