(2023/3/30 05:00)
都立工業高校が4月1日、「工科高校」へと生まれ変わる。技術革新や産業構造の変化を踏まえ、「未来を創造するために必要な力を育む」(都教育委員会)ことを狙いに名称を変更する。
デジタル変革(DX)が推奨されるなど産業や生活が大きく変わる中、工業と科学の融合が求められる。課題の解決を目指す学習、産業のITに関する学習、さらに企業との連携を深める学習に注力する。
今や生産現場に欠かせない産業用ロボットやプログラミングを学ぶ「ロボティクスコース」がいち早く新設されるほか、2024年度以降は「IT環境科」「都市防災技術科」(いずれも仮称)も予定。企業や大学の設備を利用した教育にも力を入れる。
教育改革をめぐっては産業界も積極的に発信してきた。経団連は、高校でも産学連携を進める意義や社会のニーズに応えるカリキュラム開発、最新設備の共同利用などの必要性を発信。今回の改革はこうした動きと歩調を合わせる。
長らく生産現場を支えてきた工業高校の役割や技能、ノウハウを大切にしつつ、新たな価値を生み出す人材をどう育むのか。百年の計である人づくり。日本の産業競争力にも直結する貴重な一歩を踏み出した。
(2023/3/30 05:00)
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