産業春秋/コロナ5類と水際終了で4.2兆円効果

(2023/5/9 05:00)

新型コロナウイルス感染症が8日、感染法上の分類で「5類」に引き下げられた。感染者や濃厚接触者に対する外出自粛といった待機要請がなくなり、3年以上に及んだ政府のコロナ禍対策が大きな転機を迎えた。

8日に終了予定だった入国時の水際対策も、4月29日に繰り上げて終止符が打たれた。入国前72時間以内に受けたワクチン接種証明や陰性証明が不要になった。日本政府観光局によると、3月の訪日外国人客はコロナ禍前の2019年3月比で約66%まで回復しており、一段の増加が期待される。

第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストの試算によると、感染症の5類移行とインバウンド回復の経済効果は合計で4・2兆円と予測する。

その内訳は、濃厚接触者らの待機期間がなくなる生産力効果が1・1兆円、行動制限がないことによる消費効果が0・6兆円、そしてインバウンド効果が2・6兆円とはじく。

気がかりなのは新規感染者がやや増加傾向にあること。政府は5類移行前に約4万2000だった外来医療機関を約6万4000に、入院できる医療機関を約3000から約8200に増やす目標を掲げる。十分な医療体制を整え、日常を取り戻したい。

(2023/5/9 05:00)

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