(2023/7/4 05:00)
仕入れ価格も販売価格も「上昇」しているとの回答が減少している。原材料価格の高騰一服が価格に反映され始めたようだ。日銀が3日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(6月短観)で示された。
「上昇」したと回答した企業割合から「下落」した回答割合を差し引いた指数(DI)は、大企業・製造業では仕入れ価格判断がプラス52(前回3月調査プラス60)、販売価格判断がプラス34(同プラス37)といずれも改善。「上昇」が「下落」を上回るものの「上昇」割合が減った。
中小企業・製造業も同様の傾向で、仕入れ価格判断プラス66(同プラス72)、販売価格判断プラス36(同プラス37)と「上昇」割合が低下。大企業、中小の非製造業も傾向は同じだった。
ただ大企業、中小ともに人手不足に悩む。原材料価格一服の一方で賃上げコストが増す。人材の「過剰」から「不足」回答割合を引いた雇用人員判断DIは企業規模や業種を問わず2ケタ台のマイナスで、3月調査からほぼ横ばい。
円安も気がかりだ。大企業・製造業の2023年度の想定為替レートは1ドル=132円。輸出で為替差益が発生する一方、輸入物価が上昇しかねない。仕入れ・販売価格の行方はしばらく見極める必要がありそう。
(2023/7/4 05:00)
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