(2023/8/18 05:00)
円安が進行し、政府・日銀による為替介入の行方を市場が注視している。17日の東京外国為替市場は1ドル=146円台で推移し、政府・日銀が2022年9月に介入した際の同145円台より円安水準にある。
財務省が同日発表した7月の貿易統計(速報)が興味深い。貿易収支は787億円の赤字ながら赤字幅は小さく、6月の431億円の黒字に続いて収支は改善傾向にある。5月は1兆円超の赤字だった。資源高が一服し、原油などの輸入が減った影響が大きい。
政府・日銀は22年の9月と10月に円買い・ドル売りの為替介入を行ったが、両月の貿易収支はいずれも2兆円超もの赤字だった。円安と資源高が輸入物価を大きく押し上げた当時と足元では状況が異なる。
鈴木俊一財務相は15日の会見で、円ドル相場について「行き過ぎた動きには適切な対応を取りたい」とした上で、介入のタイミングについては「絶対額」があるのではなく「ボラティリティー(変動率)の問題」と指摘した。
22年9月に実施した為替介入は一時的に円高を招いたものの数日で介入時の円安水準に戻っていた。成長投資の推進により貿易収支の黒字額を増やし、円の実力を高めることを考えたい。
(2023/8/18 05:00)
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