SIer最前線/特電 FA商社事業と連携、課題解決

(2023/8/29 05:00)

特電(静岡県沼津市、加藤秀敏社長)は、課題解決型企業を掲げるシステムインテグレーター(SIer)だ。生産現場の自動化に必要なシステムを設計・製作するソリューションシステム事業と、工場自動化(FA)商材を総合的に取り扱うFA商社事業の“連携プレー”を武器に、ワンストップで顧客の課題を解決することを強みとする。

  • 20年6月に開設したロボットラボでは、顧客が自動化へのイメージを持つことを助ける

同社には機械設計や情報処理、ロボット、IoT(モノのインターネット)などあらゆる経験を持ったエンジニアが多く在籍している。そのため設計・製作から据え付け、稼働までを一括で受けられる特徴を持つ。

FA商社事業では約450社のメーカーと取引をする。加藤社長は「メーカーとのつながりが強く、新しい情報や新製品の知識をいち早く入手できる」とアピール。SIer事業単体ではなく、FA商社事業との両輪であることが、顧客の仕様に合わせた最適なシステムの構築を可能にしている。

事業基盤の強化に向けた取り組みも加速する。2020年6月、本社1階にロボットラボを開設した。ロボットラボでは三菱電機やオムロン、デンマークのユニバーサルロボットといった複数メーカーの協働ロボットなどを展示している。

顧客は協働ロボットの仕組みだけでなく、複数のロボットが連動して稼働するシステム化されたアプリケーションまでを実機を見ながら幅広く学ぶことができる。加藤社長は「新技術を見てイメージを膨らませていただくことで、自動化への最初のステップになれば」と同ラボを運営する目的を明かす。

特電は今後も各事業を成長させる構え。現在は売上高の約65%を占めるFA商社事業とそれ以外の売上比率を中長期的には半々にすることを狙う。この姿への施策の一つとしてデジタル変革(DX)戦略にも注力。自社のウェブサイト上にコンテンツを埋め込み各種ソリューションを訴求する営業を実行している。順調に増えているという問い合わせに応えられる体制作りを強化する構えだ。

【企業概要】▽所在地=静岡県沼津市双葉町9の11の5▽資本金=8100万円▽売上高=約68億円(24年2月期予想)▽従業員=150人▽創業=59年(昭34)1月

(2023/8/29 05:00)

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