(2023/10/25 15:30)
日本自動車工業会(自工会)が主催する「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」が26日、東京・有明の東京ビッグサイトなどで開幕する。46回の開催実績がある国内最大の自動車見本市「東京モーターショー」を刷新。自動車産業の枠を超えて異業種やスタートアップ、来場者と共にモビリティーの未来を創り上げる。トヨタ自動車の佐藤恒治社長は25日、報道陣向けの先行公開で「合い言葉は車の未来を変えていこう。JMSはその大切なスタートポイントだ」と意気込みを語った。
自動車産業はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)対応の進展で大変革期の真っただ中にある。脱炭素に向けた世界的な環境規制で電動化の傾向が強まり、電気自動車(EV)関連の新興企業が台頭。またソフトウエアを更新して車の機能を高める「ソフトウエア定義車両(SDV)」の技術革新も進み、従来のモノづくりだけでは成長が難しい。情報、金融、電力、旅行など他産業を巻き込んで幅広いモビリティーや関連サービスを結集し、変革に立ち向かう決意だ。
日本メーカーはパワートレーン(駆動装置)について、燃費効率の良いハイブリッド車(HV)で先行してきたほか水素燃料電池車(FCV)、合成燃料(eフューエル)などあらゆる可能性を否定しない「マルチパスウェイ」戦略をとる。同戦略を進める上でも、車の枠を超えた異業種との連携がカギとなる。その一端がJMSで示されそうだ。
海外勢では、日本の乗用車市場に参入した中国EV大手の比亜迪(BYD)が初出展。日本法人で販売会社のBYDオートジャパン(横浜市神奈川区)の東福寺厚樹社長は「日本の格式高い展示会に出て、一流メーカーの仲間入りを果たす」と意気込む。
モビリティー関連企業とスタートアップとのマッチングの場や、賞金総額1200万円のピッチコンテストも開催。世界の技術やあらゆる業界の共鳴で新たなモビリティーの未来を描く。
(2023/10/25 15:30)
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