【働き方相談】指示した仕事が進んでいない、どう対応?

(2023/10/31 12:00)

【Q】若い人に指示を出すと、みんな「承知しました」と返事はいいのですが、進捗(しんちょく)は遅く、まったく進んでいないこともあります。どう対応すればよいのでしょうか?(兵庫県)

【A】私たちはつい、「なぜやっていないのか?」と問い詰めてしまいがちです。これらの質問により、相手の現状を知ることができるかもしれません。ですが、それは結局のところ「できない言い訳」の確認に過ぎません。私たちは成果を出すことが求められています。理由を聞くだけでは不十分です。

まずは、相手が指示を理解しているのかを確認することです。どんな成果物が、いつまでに必要なのか、何をやるべきなのかを自分の言葉で説明してもらうことです。そして、進めていく上での障壁や、どんなサポートが必要かも聞いてみてください。その上で、「じゃあ、まずは何をするか」と問うことが重要です。そうすることで、最初の一歩が明確になり、行動しやすくなります。

さらに、人工知能(AI)を活用するのも、これからの時代には必須です。多くのデスクワークの業務の初速を上げることができるのに使わないというのは、リーダーとして致命的です。AIのリテラシーを高めることは必要です。

また、進捗をすぐに把握できるよう、業務管理システムを導入して進捗を見える化したり、定期的な進捗確認の場を設けたりすることも大事です。スキル不足の問題がある場合は、一緒に作業を進めたり、勉強会を設けたり、研修に参加してもらったりしましょう。

最後に、チームで進めていく体制を作りましょう。朝一番のミーティングで状況を共有し、困ったメンバーがいれば、協力し合って解決することで、仕事は前進します。信頼関係も生まれ、より強いチームとして成長していきます。

経営アドバイザー 飯田剛弘

ビジネスファイターズ 合同会社 CEO/マーケティング・ワンストップ支援、デジタル変革(DX)の推進や人工知能(AI)、チャットGPT活用の経営者向け研修も行う/中小機構やあいち産業振興機構でアドバイザー/著書に『令和上司のすすめ』(日刊工業新聞社)など7冊。

(2023/10/31 12:00)

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