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(2023/11/20 05:00)
英語特訓で海外案件も挑戦
(総合1から続く)もともと理系の分野に興味があり、奈良女子大学では化学を専攻しました。身の回りの現象を実験で論理的に説明できる過程が楽しくて、同じ大学の大学院人間文化研究科(当時)の博士前期課程で学びました。
TDKに入社したきっかけは社員の皆さんが良い意味で技術者らしく、面接で素の自分を出せたから。この会社なら自分らしく、楽しく仕事ができると感じました。現在、入社6年目ですが、直感は当たっていたと思います。
所属する素材解析室は社内専門の分析機関です。私は電子顕微鏡や表面分析装置で部品の内側や外側を数十ナノメートル(ナノは10億分の1)のレベルで解析・分析し、材料の組成などを調べています。
電子部品からセンサー、電池まで社内のさまざまな部品に関われるのがこの仕事の面白さです。一方で過去に電子部品を分析した際、ある元素が発するわずかな信号を見落としてしまったことがありました。開発の方向性にも影響を与えかねない責任の重さをあらためて実感しました。
分析結果を正しく読み取るには分析手法や材料・部品に関する知識が欠かせません。初めて依頼された材料や部品を分析する時は、周囲の先輩や依頼元の担当者に気になったことを何でも聞くなどして知識を増やすようにしています。「あの分析のおかげで開発が進んだよ」と言ってもらえるとうれしいですね。今後もさまざまな分析手法を学んで視野を広げたいです。苦手な英語を勉強して、海外グループ会社の分析依頼も受けていきたいと思います。
硬式テニスとバスケットボール、バドミントンの社内サークルで休日に仲間と練習したり、試合に出たりしています。攻守がはっきりして、戦略が得点に結びつくスポーツが好きなんです。これから先もずっと続けていきたいです。(文=山田邦和、写真=森住貴弘)
◇TDK 技術・知財本部評価解析センター 素材解析室 小川はる菜(おがわ・はるな)さん
(2023/11/20 05:00)