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(2023/12/25 05:00)
色々な経験積み視野広げる
(総合1から続く)出身地の兵庫県淡路島を飛び出して入学した徳島大学大学院総合科学教育部(現創成科学研究科)では、有機合成を研究テーマに、多置換イソベンゾフラノンの合成手法に没頭しました。仕事ではモノづくりの本流に携わりたいと考えていたので、研究とは直接関係のないメーカーを志望しました。就職活動の中で自動車や飛行機などの幅広い分野に使われる素材を手がける山陽特殊鋼を知り、生活に身近なモノづくりに関わる魅力を感じて入社しました。
入社後は素材の研究部門に配属された後、現在は製造工程で棒鋼の品質改善を担当しています。不良率の管理や不良品の原因究明、お客さまの要望に沿った工程設計などを行います。自動化を進める担当でもあります。
現部門では私が配属される以前に、自動化に取り組んだ経験がなく、当初はどこから進めるべきかと悩みました。現在は、自分一人で考えても何も思いつかない時は誰かに相談するように意識しています。
品質改善の業務は常に人と関わる仕事です。不良率の改善のためのテストをする場合には、現場スタッフにお願いして一緒に行います。現場には負担をかけますが、取り組みが良いモノづくりにつながることを丁寧に説明します。私が携わる仕事は新しい試みが多いですが、そのとっかかりは周りと話すことから始まると感じます。人に協力してもらったら、お礼を忘れないようにするなど周囲との接点を大切にしています。
現場に近い仕事に携わることで、製造工程やお客さまの声を知ることができました。今後もいろいろな業務を経験して視野を広げたいです。また研究職に挑戦したい思いもあります。(文・写真=会津陸人)
◇山陽特殊製鋼 技術企画管理部 高橋春香(たかはし・はるか)さん
(2023/12/25 05:00)