日産、EV蓄電池活用で建物の電気代抑制 来月サービス開始

• 

  日産のＥＶ「リーフ」

日産自動車は２日、電気自動車（ＥＶ）の蓄電池を活用し施設や建物のエネルギーの有効活用を管理するサービス「ニッサンエナジーシェア」の提供を３月１日に始めると発表した。現状調査や目的に応じたシステムの提案、導入効果の試算、設備機器の選定、施工業者の手配、保守運用まで対応する。カーボンニュートラル（温室効果ガス排出量実質ゼロ）を目指す企業や自治体などに提案する。第１弾として３月から広島大学が導入を始める。

ＥＶは日産ブランドに限る。日産独自のエネルギー管理システムを使い、建物などの電力使用状況とＥＶの電力残量、利用予定などから、電力使用量のピークを抑えつつ、ＥＶの充電タイミングを制御する。ＥＶから建物への電力供給も可能。太陽光発電設備とも連携し再生可能エネルギーを有効に活用する。電気料金を抑えることでＥＶ導入の負担も軽減できる。

広島大は東広島キャンパス（広島県東広島市）で同システムの運用を始める。カーシェアと公用車で導入したＥＶ計１０台と充放電器、太陽光発電設備などを連携。エネルギー管理やＥＶ利用、カーシェアアプリケーションのデータなどを環境経済や交通工学、都市計画といった研究にも活用する。