(2024/3/20 05:00)
今や生成人工知能(AI)に加え株価まで左右する半導体大手のエヌビディア。19日(日本時間)には同社のAIカンファレンス「GTC」が開幕した。
「生成AIという新たな産業革命を支えるエンジンだ」。基調講演でジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)が新しい画像処理半導体(GPU)アーキテクチャー「ブラックウェル」を発表すると、ロックイベントのようにぎゅうぎゅう詰めの会場は大盛り上がり。
新製品は前モデルに比べAI処理が5倍に高速化し、1兆ものパラメーターを持つ大規模言語モデル(LLM)での運用コストとエネルギー消費を25分の1に低減させたという。
しかも生成AI用半導体での覇権に慢心することなく、次に狙うのはロボット分野。とりわけ汎用人型ロボット向けに今回「プロジェクトGR00T(グルート)」と名付けた生成AIの基盤モデルを披露。自然言語を理解し、人間の行動を観察して動きをまねたり、協調動作や細かい作業を素早く学んだり、との触れ込みだ。
マーベルコミックのキャラクターで知性を持つ樹木型ヒューマノイドが名前の由来とみられるが、同社では「万能ロボット00技術」の略語としている。
(2024/3/20 05:00)