日産、河西工業に資金支援検討 60億円規模

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日産自動車が経営難の河西工業に対し、６０億円規模の資金支援を検討していることが分かった。河西工業は８日、現時点で正式に決定したことはないとしながらも「具体的な検討を進めていることは事実」と発表した。

河西工業は自動車内装部品の総合メーカーで、ドアトリムやルーフトリムなど内装トリムシステムを一貫して手がける。主要取引先の日産の海外展開に合わせて生産増強を進めたが、自動車生産の減少に伴い、２０２３年３月期まで４期連続で当期赤字を計上。自己資本比率が低下し、資金繰りが悪化する中、決算短信に企業としての存続に疑義が生じたことを示す「継続企業の前提に関する注記」を記載していた。

２２年５月に結んだシンジケートローン（協調融資）の返済期限は当初、２３年４月だったが５度にわたり変更し、２４年５月末に延長した。収益改善に向けた構造改革に取り組むとともに、資本政策について検討を進めていた。