(2024/5/21 17:00)
積水化学工業は21日、自動車塗装工程における二酸化炭素(CO2)削減に貢献する「塗料転写シート」を開発したと発表した。テープ製造などで培った材料設計・配合・成膜塗技術を活用。2026年の発売を計画し、今後は量産や貼り付けの技術確立に取り組む。低温効果技術の設計も進め、耐熱性の低い樹脂製被膜物にも塗装対象を広げる。
開発した塗料転写シートは、独自技術で膜化した塗料を転写フィルムと支持フィルムで挟んだ構造とした。クリア層とカラー層からなる「塗料層」の厚みは通常の塗装と同じ数十マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。粘着性のある塗料層を貼り付け、熱などで硬化する仕組み。さまざまな塗料を適用でき、ロール状で保管できる。
同社によると、自動車製造工程のCO2排出量の内訳は塗装工程が約20%と最多で、カーボンニュートラル(温室効果ガス〈GHG〉排出量実質ゼロ)達成の課題になっている。人気のツートンカラー車で塗料転写シートを2色目としてルーフに使った場合、同排出量はおよそ半減。マルチトーンや意匠性の高いライン塗装では、削減率がより高くなるという。
(2024/5/21 17:00)
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