日本乾溜工業、DX生かし非常時対策 許容量超え想定

(2024/6/6 12:00)

  • 取り扱っている避難用品

日本乾溜工業は交通安全に関する工事などを手がける建設事業と、用品販売など防災安全事業を展開する。危機管理については安否確認用メール配信システムを2019年に導入。20年に事業継続計画(BCP)を事業部門ごとに策定した。今後、業務で進めるデジタル変革(DX)を非常時対応の強化にも生かす考えだ。

BCPは「抜け、漏れがないように準備できることには手を打っておくこと」(中島裕慈執行役員経営管理本部部長)に重きを置いた。「わざわざ書かなくても当たり前だと思うことでもマニュアル化した」(同)。

就業時間外の対応では通勤中や自宅といった時間帯を分けて手順を決めたことで、管理職の指示を必要としない仕組みにした。管理職に連絡が取れたとしても、求められる判断や指示が急増し負担が過大になることを見込む。普段であれば余裕を持って判断できることも非常時は難しくなる恐れがあるため、「キャパシティー(許容量)を超える前提で準備しておかなければならない」(同)という。

防災安全事業では非常食や避難生活用品といった防災用品を扱う。自治体などが顧客で保管する防災倉庫全体を納めることもある。災害時に防災用品メーカーから製品の供給を受けられるような関係も築いている。過去には水害が起きた自治体からの要望を受け、当日に届けた例もある。

業務で進めるDXの一環で取り組むのが、各種データをクラウド上で保存管理することだ。サーバーやパソコンが被災して使えなくなった場合を予想して対策を整えている。

(2024/6/6 12:00)

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