(2024/7/3 17:00)
経済同友会の2024年度夏季セミナーが3日、長野県軽井沢町で開幕した。日本が目指すべきビジョンとして掲げた令和モデル「共助資本主義」の実現に向け、政策課題などについての討議を4日まで行う。新浪剛史代表幹事は開会あいさつで「デフレマインドを捨てて、アニマルスピリッツ(野心的意欲)だ。イノベーションを喚起して、資本主義のダイナミズムを転換しなければならない。経済同友会として議論し、その実現に向けていきたい」と述べた。
3日は税と社会保険料負担のあり方といった社会保障制度のあるべき姿や、政党ガバナンス改革、統治機構改革、人口減少社会における課題などをめぐって議論が行われた。4日は「共助資本主義の実践と企業経営」や「日本への投資拡大の促進」「生成人工知能(AI)の現状と課題」などをテーマに議論する。
新浪氏は23年4月の代表幹事就任時に、日本経済が活力を取り戻し、持続的成長を実現するモデルとして、共助資本主義を提唱した。
昭和の高度成長のもとで設けられた制度や平成の「失われた30年」における政策などといった「昭和・平成モデル」からの転換を訴える。単に経済成長のみを追求するのではなく、社会のウェルビーイング(心身の幸福)を目指す。
新浪代表幹事は「(1万円札の)紙幣(の肖像)が渋沢栄一に変わるタイミング。まさに『論語と算盤』(の精神)は共助資本主義とマッチングしている」と語った。
(2024/7/3 17:00)
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