産業春秋/路線価上昇の裏にみえるもの

(2024/7/3 05:00)

ここ1-2年、自宅の郵便受けに「家を売りませんか」というチラシが入ってくるようになった。買い取り価格が入っているものもあり、その高額に驚く。ずいぶんな中古なのに。

2024年分(1月1日時点)の路線価は全国平均で3年連続上昇した。標準宅地では首都圏近郊や大阪、愛知、福岡などの大都市圏で上昇している。最近、長年住んでいた都内のマンションを売った知人に聞くと、購入時よりも高値で売れたという。

首都圏近郊の標準宅地の路線価上昇は、都心のマンションの高騰が影響している。適地不足で、新築の供給が限られることもあり、中古の需要が増える。割安な近郊の需要も増して宅地も、中古も含めてマンション価格も上がる。

自宅は売る予定がないので資産価値が上がっても実利はない。一方で大都市圏以外に目を向けると、16県で標準宅地の路線価が下落している。自らの故郷も下がっていた。

故郷の実家は無住となっている。月1-2回帰り、掃除・修理、庭の手入れをしているが、いつまでも続けられるものではない。いずれ売ることになるが、買い手が付くかどうか。路線価は人口減と偏在が、需要と供給に影響することを如実に表している。

(2024/7/3 05:00)

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