(2024/7/16 17:00)
全日本空輸(ANA)と豊田自動織機は16日、国内で初めて羽田空港(東京都大田区)の制限区域内で自動運転トーイングトラクター(TT)による無人貨物搬送(写真)の試験運用を始めたと発表した。課題を洗い出し、2025年中に羽田空港での実用化を目指す。人手不足問題を踏まえ、少人数で空港地上支援業務を行う体制を構築する。
自動運転TTは、運転席に人が乗らない「レベル4」の自動運転により、東貨物上屋から駐機スポットまで約2キロメートルの距離を貨物コンテナをけん引して走行する。車線変更や右折進入、他車両とのすれ違いを無人で行う。試験運用期間は1―19日。「(非常に混雑している)羽田で実現できれば他の空港でもできる」(ANA担当者)とみる。
車両には障害物検知のため、前方に2次元(2D)レーザースキャナーと3台の3Dライダーを搭載。高性能センサーである3Dライダー、全地球測位衛星システム(GNSS)、記録済みの路面の陰影パターンとの照合、路面の磁気マーカーの読み取りの四つの方法を使い、高度に自己位置を推定して走る。安全性が重要だが、障害物で停止しすぎると渋滞が発生し、航空機の遅延につながる。「周りに迷惑をかけずに走る」(豊田自動織機担当者)ように開発した。
(2024/7/16 17:00)
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