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(2024/7/29 05:00)
夜間作業は体力勝負
(総合1から続く)前橋工科大学の都市計画系の研究室で土木を専攻しました。もともと公務員を目指していたのですが、1学年上の先輩が鉄道関連の建設会社に内定したのを機にこうした業種があることを知り、専門性の高い仕事内容にひかれて入社を志望しました。
線路工事は土木の要素が少なく、大学時代に学んだことを生かすというより、新たに吸収することがほとんどです。大変な半面、非常に特殊で奥深く、仕事への興味や好奇心が尽きることはありません。
施工管理で大切なのは計画性。材料の準備や資料の作成など、やるべきことがたくさんあり、ゴールから逆算して必要な作業を一つひとつ確認するよう徹底しています。
体力も大切です。23時から5時までの夜間作業がある場合、17時半に昼間の勤務が終わった後、一休みしてから現場に向かいます。今でこそ一休みのタイミングですぐに眠れますが、1年目に最初の夜間作業に臨んだ時は緊張で寝つけなかったことを覚えています。
建設業は社内外のさまざまな人とかかわる仕事なので、コミュニケーションを円滑にするよう常日頃から意識しています。同僚や発注者、協力会社の皆さんとの対話を密に行っています。社内で線路の修繕工事に携わる女性はまだ少ないですが、ハードとソフトの両面で働きやすい環境が整備されており、困ることはありません。プライベートと両立させながら仕事を続けて知見を深め、将来は管理職にも就いてみたいです。
休日はひたすら眠って疲労回復に努めます。電車で出かける時もありますが、ついつい線路の締結装置などをチェックしてしまいますね。(文=編集委員・古谷一樹、写真=冨家邦裕)
◇東鉄工業 東京線路支店品川出張所 堤紗希(つつみ・さき)さん
(2024/7/29 05:00)