(2024/9/16 05:00)
物流の2024年問題に影響するか。大都市圏の臨海部で物流倉庫不足が伝えられる。物流の内陸シフトが加速することになるが、単純な対応では輸送距離が延びて時間がかかりかねない。
4月からトラックドライバーの時間外労働に対して上限規制が適用された。並行して、国土交通省は標準運賃の8%引き上げや、荷待ち・荷役に関わる費用の転嫁などを告示した。ドライバーの確保には待遇改善が不可欠で、改善しなければ残業規制順守はおぼつかないからだ。
物流倉庫の不動産情報サービス会社によると、臨海部では特に冷凍倉庫が不足している。コンビニなどで冷凍食品の扱いが増えていることが背景にあるという。東京圏の臨海部には倉庫の拡張余地は乏しい。
倉庫の内陸シフトは、文字通り物の流れを変える。効率的な運用には荷主と運送業者とで、よりきめ細かな連携が求められる。
倉庫の効率化も欠かせない。物流の人手不足に、スタートアップも参入し技術開発が進んでいる。24時間稼働を可能にする自動フォークリフトや、ピッキング作業を大幅に短縮する自動倉庫が実用化されている。ドライバー不足が続く中、対策には多面的に知恵を絞る必要がある。
(2024/9/16 05:00)