10月の企業物価、3.4％増 農林水産物が全体押し上げ

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  精米や鶏卵の価格が上昇、価格転嫁する企業の裾野が広がり物価上昇につながった

日銀が１３日に発表した１０月の国内企業物価指数（速報値、２０２０年平均＝１００）は、前年同月比３・４％上昇の１２３・７となった。前年同月比のプラス幅は９月から０・３％ポイント拡大。２３年８月以来の高い伸びとなった。精米や鶏卵の価格上昇などで農林水産物が全体を押し上げた。さらに価格転嫁する企業の裾野が広がり、物価上昇につながった。

企業物価指数は企業間取引の物価動向を示す。１０月の企業物価指数の内訳をみると、「農林水産物」は肥料価格、輸送費・人件費の上昇などにより前年同月比２６・０％増となった。「非鉄金属」がアルミニウム市況の足元の上昇を受けて同１４・６％増。「電力・都市ガス・水道」は５月に賦課金が引き上げられたことを主因に同５・６％増だった。

１０月の企業物価指数は公表５１５品目中、上昇は３８２品目、下落１０７品目だった。差引２７５品目で、９月からおおむね横ばいとなった。

ドル円相場が円高に進んだことや商品市況の変動を受け、輸入物価指数は円ベースで同２・２％減。輸出物価指数は同１・０％増となった。