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(2017/11/15)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:キリン・トロピカーナ株式会社
キリン・トロピカーナでは、多くのはたらきを持つ「ビタミンC」に改めて着目し、そのチカラや手軽なとり入れ方について専門家にお話を伺いました。冬場に最適なお手軽ビタミンCレシピもご紹介します!
CONTENTS
●「ビタミンCが体調管理に役立つ」と考える人は7割以上!
~ 様々な病気の対策として注目されてきたビタミンC ~
●すごいチカラを秘めていたビタミンC
~ ビタミンC研究の第一人者に聞く、ビタミンCのチカラとは ~
●冬場に最適な、ビタミンCのとり入れ方
~ 栄養士監修! 体調のゆらぎに合わせたビタミンたっぷりレシピ~
「冬の体調管理にはビタミンCが良い」!?
栄養素のスーパースター・ビタミンCの歴史
「毎日みかんを食べると風邪をひきにくくなる」と聞いたことはありませんか?トロピカーナの調査によれば、「風邪予防にもっとも良いと考えられる栄養成分」のNo.1はビタミンC(※右図参照)。家庭でもっとも消費量の多い果物は柑橘類(総務省「家庭年間調査」より)であり、柑橘類にはビタミンCが豊富に含まれることから、冬場の体調管理としてとり入れている人も多いのかもしれません。
そもそも、成分としての栄養素が研究され始めたのは18世紀頃。船乗りたちがよくかかっていた「壊血病(かいけつびょう)」の予防には柑橘類、「脚気(かっけ)」には米ぬかや玄米が効果的…などと判明し、栄養学の発展が後押しされました。そして20世紀に入ると、人体では合成できない栄養素として「ビタミン」の存在が発見され、栄養学の研究はますます進むこととなったのです。
1970年代には、ノーベル賞受賞者であるポーリング博士がビタミンCに関する様々な研究結果を発表し、市民の間でも一躍ビタミンCブームが巻き起こりました。他にもビタミンCの研究によってノーベル賞を受賞した博士が2名いることなどから、ビタミンCは栄養素の中でも知名度が高いかもしれません。一方で、実際のビタミンCのはたらきについては「なんとなく美容健康に良い」(※右図参照)という程度の認識の人が多いようです。
そこで、キリン・トロピカーナでは、多くのはたらきを持つ「ビタミンC」に改めて着目し、そのチカラや手軽なとり入れ方について専門家にお話を伺いました。冬場に最適なお手軽ビタミンCレシピもご紹介します!
ビタミンC研究の第一人者 石神昭人先生 インタビュー
ビタミンC研究最前線!
ビタミンCの多様なチカラを徹底解明
アンチエイジング(抗老化)を専門に研究されている石神昭人先生。研究を続けるうちにビタミンCの持つ様々なはたらき・効果に気づき、多くの論文発表やメディア出演を通じ、ビタミンC研究の第一人者としても活躍されています。そんな石神先生に、ビタミンCのはたらきについて伺ったところ、想像を超えるビタミンCの力についてお伺いすることができました。
石神昭人先生
東京都健康長寿医療センター研究所 老化制御研究チーム 分子老化制御 研究部長、薬学博士。
1990年、東邦大学薬学部大学院にて薬学博士取得。米国国立衛生研究所(NIH)、米国国立老化研究所(NIA)客員研究員を経て東京都老人総合研究所 細胞化学部門の研究員に。2014年より現職。首都大学東京、東邦大学理学部などで教鞭もとる。日本基礎老化学会理事、ビタミンC研究委員会委員、日本ビタミン学会幹事/代議員/トピックス等担当委員。
生きるために必要だが、人体では作ることが出来ないビタミンC
生命活動において色々なはたらきを持つビタミンC。人間は体内でビタミンCを合成出来ない数少ない生き物のひとつ。しかも約4週間で血しょう中のビタミンCがほとんどゼロになる(※1)ことから、生きている限り、定期的に食べ物などから摂取し続けるしかありません。人間がビタミンCを作れなくなった理由は、進化の過程で果物を食すようになったことと無関係ではないとも言われています。では、ビタミンCのはたらきとは具体的にどのようなもので、不足するとどんな弊害が生まれてしまうのでしょうか?
ビタミンCのはたらきをチェック!
<はたらき1>
高い抗酸化作用で老化の進行を遅らせる
~食品に含まれる栄養素の中でも珍しい活性酸素除去能力~
活性酸素が体内に生じ「酸化」が進むと、DNAやたんぱく質などに変質や破損が起きて老化を早める一因に。食品も酸化すると腐敗や劣化が起こりますが、それと似た現象と言えるでしょう。ビタミンCのもっとも大きなはたらきは、この酸化を食い止める抗酸化作用。
「抗酸化」とは、酸化したもののO(酸素)にH(水素)を渡して還元化すること。ビタミンCは還元できるHが2個あり、強い抗酸化力を持つのですが、このような構造を持つ栄養素は珍しいのです。ビタミンC不足によって全身の臓器の活性酸素種が増えるだけでなく(※1)、老化が早まることが最近の研究でも明らかになっています(※2)。
ビタミンCには、人体への大きな副作用がほとんど報告されていない(※3)こともメリットのひとつと言えます。
<はたらき2>
コラーゲンの重合(合成)をサポート
~健康的な骨・粘膜・皮ふに不可欠なコラーゲン~
骨や軟骨、皮ふや血管を丈夫に保つコラーゲンは、体内のたんぱく質の1/3を占める重要なもの。コラーゲンが骨や皮ふを形作る際には還元鉄が必要となりますが、使われた還元鉄は酸化鉄となって機能しなくなってしまいます。酸化鉄をもとの還元鉄に戻すためにビタミンCが使われるため、ビタミンCが足りなくなるとコラーゲンも不足し、血管や皮ふなどがもろくなります。これが出血が止まらなくなる病気、「壊血病」の正体なのです。
<はたらき3>
脂肪燃焼成分、カルニチンを作るもと
全身の脂質の代謝に使われることから、一躍ダイエットで注目された「カルニチン」。カルニチンはアミノ酸であるリシンとビタミンCから合成されます。つまり、アミノ酸だけを摂取してもビタミンCが足りなければカルニチンは作られないことが判っています。
<はたらき4>
アドレナリン分泌に不可欠
~ストレス抵抗ホルモンも、ビタミンCから作られる~
人間はストレスを感じると「アドレナリン」というホルモンを分泌して防御します。アドレナリンのお陰で、ストレス下でも心身の動きが保たれ生命活動が止まらないのです。このアドレナリンは不足するたびに副腎で合成されますが、その際にビタミンCが大量に必要となります。不安や緊張だけでなく、気温差や睡眠不足、喫煙などのストレスでもアドレナリンは減少します。
<さらに>
最新研究で明らかになった、その他のチカラ
この他、石神先生の研究によればビタミンCは加齢によっても減少し、「70~84歳の高齢女性は血液のビタミンC濃度が高いグループのほうが身体能力が高い」(※1) 、「ビタミンCを与えたマウス(ビタミンCを合成できないヘアレスマウス)は紫外線を浴びてもメラニンが沈着しにくい(=シミやそばかすになりにくい)」(※2)といった効果も報告されています。
Q.人体にたくさんの働きを果たすビタミンC、どのように摂取すると良い?
A. ビタミンCは水溶性で、主に果実や野菜などに含まれます。また、ビタミンCの血中濃度は摂取2時間後がピークとなるため、1日3回以上に分けてとるのが望ましいと考えられます。1日あたりの摂取量は厚生労働省基準で100mgですが、これは壊血病などを防ぐための必要最低限と考えられる量。しかし、加齢や体調不良、喫煙により、通常以上にビタミンCが必要となるのです。過剰なビタミンCは尿で排出され、重篤な副作用も報告されていない(※1)ので、食べ物だけでなく、ビタミンCを多く含む飲み物も上手に活用してこまめに補給したいですね。
※1 1日10g以上の多量摂取による下痢、腹痛、発疹など一時的な症状の報告はあり
ビタミンCが不足しがちな冬場にも上手にとり入れるには!?現代人に最適なビタミンパワーメニュー
冬場に最適なビタミンCお手軽メニュー
不足しがちなビタミンC、きちんと摂取するためにはどのような食生活を心がければ良いのでしょうか?
日本人の食生活の傾向とあわせ、管理栄養士の北川みゆき先生にお伺いしました。
北川みゆき先生
管理栄養士、米国NTI認定栄養コンサルタント、NPO法人日本食育ランドスケープ協会理事。アメリカのNTIで心と体と食の相関性、体質やメンタルの影響などを中心に最新の栄養学を学んだ後、NTI認定栄養コンサルタントを取得。「食を通して心も体も美しく健やかに」をテーマに、講演や執筆、食育活動を行っている。大学病院では約600名の栄養指導をしたほか、総合医療系クリニックでがん患者向けの食事や野菜ジュースの提案・監修にも携わった。野菜ソムリエPro、ナチュラルシードマイスター、食育指導士などの資格も持つ。
年代や生活スタイルによって大きな差が!
ビタミンCが不足しがちな現代人
仕事や日々の生活が忙しい上に、手軽に中食(テイクアウトや簡素な調理のみで食べられる食品)が手に入る現代人は、栄養素が偏りがち。日本人の栄養摂取状況を見ると、とくに若い人はビタミンCが不足しているようです(※下表参照)。私の経験上、独身男性や会食の多い役職付きのサラリーマンはとくに食事が偏り、平均よりもさらに摂取量は少ないかもしれません。ビタミンCの摂取量は果物や野菜の摂取量と比例しているとも考えられ、60歳以上の人は年齢があがるほど野菜・果物の摂取量が多いせいか、ビタミンCの摂取量も30代の2倍近くとなっています。
ビタミンCの摂取を心がけるなら、3食の食事をきちんといただき、その都度こまめに栄養素をとれるよう心がけると良いですね。ビタミンCが豊富に含まれるのはブロッコリーやほうれん草などの野菜、そしてキウイや柑橘類などの果物。いずれも旬のもののほうがビタミンCが豊富ですよ。ビタミンCは代謝に使われるだけでなく、ストレスや喫煙、病原菌と白血球がたたかう際などにも消費されます。喫煙者本人だけではなく、周囲に喫煙者がいる受動喫煙者や、身体を激しく動かすアスリート、病後の人はビタミンCの消耗が激しいため、積極的にビタミンCをとっていただきたいですね。
冬場はとくにビタミンC摂取を心がけよう
ビタミンCは身体の多くの代謝、とくにタンパク質の代謝に関わっている(※1)ため、不足することで疲労や体調不良の一因になると考えられます。冬場はインフルエンザや風邪など、感染症が多い季節。健康な毎日を過ごすには、とくに免疫力をはじめとする体調をととのえる栄養素(※2)を意識的にとりたいもの。
基礎体力をつけ、抵抗力を高めるのに役立つのはタンパク質。女性で、食事をパンやパスタなどの主食のみで済ませてしまう方や、高齢者で食が細くなってしまった方はたんぱく質が不足しがちです。喉や鼻をはじめとする粘膜の保護・正常化に役立つのがビタミンA(βカロテン)(※3)。これらの栄養素を、主食・主菜・副菜の揃ったバランスの良い食事でとることも大切。寒い季節は鍋やスープ、うどんやおじやなど、温かなお料理にすると身体も温まります。
ビタミンCは水溶性で、熱や光に弱いという特性があります。ですから、果物や野菜サラダなど、なるべくそのまま丸ごと食べるのがおすすめ。加熱料理なら野菜をたっぷり入れた味噌汁やスープが良いです。栄養が溶け出した汁ごといただけるので、効率よくビタミンCをとることができます。
北川先生監修:風邪にかかりやすい冬を乗り切りたい方におすすめ!“パワービタミンレシピ”
作り置きも活用!ビタミンたっぷりのお手軽朝食メニュー
ミネストローネなど具だくさんの汁物は、一度にたくさん作り置いて朝食や弁当(スープジャーなどを活用)にすると◎。
野菜をたくさん入れればビタミンも丸ごとたっぷりとれ、電子レンジで温めるだけで温かな食事をすぐにいただけます。
作り方
1. 茹でたほうれん草(水気を切って冷蔵庫保存すれば数日もつ)をココットに入れる。
2. 塩こしょうと好きなオイルを適量振り、卵を割り落とす。
3. 上から刻んだベーコンととろけるチーズを乗せ、オーブンで10分ほど加熱する。
作り方
1. 鍋にオリーブオイル適量を入れ、鶏肉・ウィンナー・ハム・ベーコンのいずれかを小さく切ったもの、パプリカ、じゃがいも、にんじん、玉ねぎを1cmサイズに切ったものを入れ軽く炒める。
2. 1.に水、トマトの水煮缶を入れる。強火で煮込み、沸騰したら弱~中火にしてコンソメスープの素、塩を加えて煮る。
3. ある程度具が柔らかくなったら、ブロッコリーを小さく切ったものを入れ少し煮る。粗挽き黒こしょうを入れ、器に盛り付ける。
※ 短時間で茹であがるショートパスタをスープに入れると1皿で朝食が完結!
MEMO
ほうれん草・ブロッコリー・じゃがいもはビタミンCを豊富に含んだ野菜。冬が旬のブロッコリーは、この時期、安価なうえ手に入りやすく、ほうれん草はビタミンC含有量が夏に比べて約3倍になります。じゃがいもはでんぷん質により、加熱をしてもビタミンCが壊れにくいため、効率的に摂取できます。
コンビニメニューでもビタミンはとれる!
炭水化物を代謝するためにはビタミンやミネラルが必要です。ですから炭水化物や糖分ばかりでビタミンやミネラルがほとんどない食事は太る一因となってしまい、「エンプティカロリー」と呼ばれています。コンビニで食事を選ぶと、このようなエンプティカロリーになりがちです。
もしコンビニで炭水化物とタンパク質が多いがっつり系のメニューを選ぶなら、サラダや野菜ジュース、100%柑橘系果汁ジュースを添えてビタミン補給を。レタスはビタミンCが少ないので、コールスローやブロッコリーサラダを選ぶのがおすすめです。また、できるだけ汁物を添えることで身体も温まります。
ちなみにサプリメントは手軽にたくさん飲めるため、ビタミンCの過剰摂取が心配されます。一度に多量のビタミンC(3~4g)を摂取した場合、一過性の下痢が起きることがあるという報告もあるため、栄養素をサプリメントだけで補おうとするのは避けましょう。
風邪の回復期には「消化の良い栄養たっぷり食材」を!
回復期にはまず消化が良い煮込みうどんやおかゆなどでエネルギーを補給して。油料理や食物繊維が豊富な野菜は控え、大根やかぶを柔らかく煮たり、卵や豆腐、牡蠣、鶏ささみ、白身魚などでタンパク質補給も忘れずに。また、ウイルスに対抗するために、ビタミンCも多く消費されてしまう期間。ビタミンCの摂取も心がけましょう。
食欲がなかなか回復しないときには水分補給だけ気をつけ、果物や果汁などを少しずついただきましょう。りんごのすりおろしは消化もよく、栄養が吸収しやすくおすすめです。また、下痢のときは砂糖やミネラルが豊富だと回復しにくいため、スポーツ飲料などは避けて温かなほうじ茶やスープで水分補給を。
※各”※”箇所は出典元はPDFをご参照ください。
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