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(2021/1/28)
カテゴリ:商品サービス
リリース発行企業:株式会社QuantumCore
アルゴリズム改良により最大6つのモデルを協調実行することで複雑なタスクへの対応が可能になり、更にメモリ使用量を25%削減!64kbクラスのマイコン製品上で学習・推論が可能なAI機能を実現
レザバーコンピューティング(Reservoir Computing)を活用し、マイコン上でのフル機能のエッジAIを提供する株式会社QuantumCore(クアンタムコア、本社:東京都品川区、代表取締役:秋吉信吾、以下「当社」)が、同社が展開する「Qoreシリーズ」のCortex-Mマイコン向けソリューション「EdgeQore Lite」の対応デバイスにアナログ・デバイセズ社の超低消費電力マイコンを追加しました。
これは当社独自の技術を改良したことにより、従来製品に比べメモリ使用量を25%削減し、更に最大6つのレザバーモデルを独自技術で協調実行することで複雑なタスクへの対応が可能になりながら、わずか64kb以下のマイコンでの動作を実現したことで、対応可能デバイスの幅が増えました。本製品では学習から推論までのフル機能をマイコン内で全て完結させることが可能です。
当社はレザバーコンピューティングを基にしたRNN(Recurrent Neural Network)を独自技術で開発し、「少量データ」を「エッジ上」で「リアルタイム学習」できる多変量時系列処理ソリューション「Qoreシリーズ」を提供しています。
この「Qoreシリーズ」にはWebAPIで提供する「WebQore」の他、RaspberryPi上で動作する「EdgeQore」、そして今回対応デバイスが追加された低消費電力マイコン(Cortex-Mシリーズ向け)上で動作する「EdgeQoreLite」の3つがあり、いずれもエッジ上で学習から推論まで可能な製品となっております。
動作要件は下記のようになります。
今回改良されたアルゴリズムにより、追加されたラインナップにより「Qoreシリーズ」がカバーできる範囲は更に広がり、より幅広いユーザ様の製品に組込いただけるようになりました。
この製品を活用した事例として下記のようなものがあります。
音声データによる話者推定
可視光やマイクロ波の反射光や反射波を利用した、カメラを使わない解析
心電図のデータ(ECG)による心疾患判定
振動データによる状態推定や異常検知
電流波形の分析など
また弊社では、株式会社マクニカと共同で今回対応したアナログ・デバイセズ社のマイコンを使ったwithコロナ次代に向けたデバイスの開発を進めており、近日中にリリースさせて頂きます。
その他、弊社ではCypress PSoC6による話者特定のデモを公開しております。
【レザバーコンピューティングとは】
レザバーコンピューティングとは、レーザーの波長や波動く水面など、ダイナミクス(ノイズソース)を持つさまざまな物質を利用したコンピューティングのことで、これを活用したリカレントニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network:RNN)が、最近新たな機械学習方式として注目されています。入力層、中間層(レザバー層)、出力層(リードアウトニューロン層)の3層で構成される教師あり学習となります。
この方式では、ディープラーニングと違い、中間層を溜め池(Reservoir:レザバー)にして計算を回すことで特徴抽出を行います。そのためディープラーニングで必要だった特徴抽出機能を学習により強化する必要がなく、学習時の中間層の重み更新が不要となる特徴を有しており、学習時の計算に必要なデータ量や計算力を著しく節約することができます。
なお、溜め池にはダイナミクス(ノイズソース)を持つものであれば様々なものが利用でき、現在はロボットやタコの身体をノイズソースとして計算する仕組みが探求されています。このように狭い意味では人工の神経回路を使って様々なノイズソースを用意し、そこから適宜情報を取り出して加算し計算する新しい人工の脳型コンピュータです。
【QuautumCoreのテクノロジーについて】
レザバーコンピューティングの特長は上述の通りですが、ディープラーニングに比べて精度を出しにくいという課題を有しておりました。その技術的な課題を当社独自の技術(国際特許出願中)で解消することに成功、ディープラーニング(Long short-term memory:LSTM)の性能を圧倒的に超える精度、コスト、スピードを実現する多変量時系列処理(Recurrent Neural Network:RNN)ソリューションQore(コア)シリーズの開発に成功しております。
Qoreの特長は「データ波形を効率的に捉えることで、少ないデータ量でLSTMを超える分類ができる」ことにあり、個体差、環境差、時間差等の影響が大きい領域(=ルールベースの推論モデルが通用しにくい領域)において、特に力を発揮します。
例えば異常検知等においては、推論モデルを構築するためにデータを採取してみたものの、正常データこそ大量に得られるが異常データをほとんど得ることができず、LSTMではそこから有効な異常検知の推論モデルを確立することが難しいといった問題が考えられます。そのようなケースにおいてもQoreを活用することで少ない異常データから有効な推論モデルをリアルタイムに導くことができます。しかも、従来ディープラーニングで問題であった複雑なパラメータチューニングもQoreでは不要です。
【QuantumCoreについて】
弊社にはレザバーコンピューティングの研究で著名な、東京大学の池上 高志教授と、はこだて未来大学の香取 勇一准教授がリサーチアドバイザとして参加しております。
また主力製品として、レザバーコンピューティングを基にした、「少量データ」を「エッジ上」で「リアルタイム学習」できる多変量時系列処理ソリューション「Qore」を提供しています。ビックデータによる作りきりのモデルではなく、個人や環境へ柔軟に対応し、人に寄り添う技術の提供を実現させます。
【お問い合わせ】
お問い合わせは、以下フォームからへお願いいたします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdnUZw1sd6i9G51so8OLCbIoyLNiECZPXQhfvBvch98Zmx0Eg/viewform
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