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東京スカイツリータウン(R)におけるエネルギー‟地産地消”の取組み

(2024/2/21)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:鹿島

東京スカイツリータウン(R)におけるエネルギー‟地産地消”の取組み

~資源循環で住み続けられるまちづくりを推進~

 鹿島建設株式会社(社長:天野 裕正 以下、鹿島)、株式会社都市環境エンジニアリング(鹿島グループ会社、社長:新川 研 以下、TKE)、東武鉄道株式会社(社長:都筑 豊 以下、東武鉄道)と東武タウンソラマチ株式会社(社長:茜ヶ久保 拓生 以下、ソラマチ社)は、商業施設「東京ソラマチ(R)」の飲食店舗などから排出された食用油を利用した、地産地消型資源循環の取組みを推進しています。  具体的には、廃食用油をTKEが回収し100%バイオディーゼル燃料の「B100」に再生した後、東武鉄道伊勢崎線(とうきょうスカイツリー駅付近)連続立体交差事業において、2023年9月から鹿島JVの工事現場で発電機の燃料として再利用しています。  これは再生エネルギーの回収から再利用までを同一地域でまかなう「新しい形の地産地消型資源循環モデル」となります。同事業期間を通じてB100を約4,000リットル使用することで、およそ10tのCO2削減効果を見込んでいます。



東京スカイツリータウン(R)における環境への取組み


 「東京スカイツリータウン」は2012年5月に開業し、「東京スカイツリー(R)」を中心に店舗数300以上の商業施設「東京ソラマチ(R)」などから構成される大型複合施設で、昨年度(2022年度)は約3,088万人の来場がありました。同施設では、開業時より約40店舗から廃食用油(2022年度実績で43t)を回収し再利用しています。その他にも年間約3,000tの廃棄物が発生しますが、TKEが一括で回収し、生ごみのバイオガス化、紙ごみの再生紙利用などを行っています。
廃てんぷら油回収の様子

バイオディーゼル燃料(B100)


 B100は廃食用油を再利用した“資源循環型”の燃料です。ディーゼルエンジン用の燃料として使用可能です。サラダ油やゴマ油など植物由来の食用油を使用するため、植物の生長過程で吸収したCO2と再利用時に排出したCO2量が相殺され、CO2排出量実質ゼロと見なされることが特長です。

<B100の現場利用までの流れ>
(1)収集
 東京ソラマチでは、廃棄物の100%再資源化に取り組んでおり、廃食用油も他の紙ごみやビン缶類、生ごみ類などとともに、各店舗の従業員が毎日、定められた集積場に搬入しています。廃食用油は、約40店舗の飲食店から月平均約3.6tが回収されますが、全量をTKEが回収しています。

(2)製造
 回収された廃食用油は、TKEの自社設備にてB100に生まれ変わります。製造は、メタノールを用いたエステル交換反応、洗浄+脱水といった一般的な工程に加え、真空蒸留を行うことで不純物を含まない、より高品質な燃料を製造しています。

(3)現場利用
 製造されたB100は、燃料配送会社を経由して鹿島JVが施工する連続立体交差工事の現場に配送されます。現場ではB100専用の発電機を用意し、発電した電力を夜間の工事用照明等に使用しています。


 TKEでは、2009年から専用の製造プラントを導入し、自社で回収した廃食用油からバイオディーゼル燃料(B100)を製造してきました。今後さまざまな建設機械での利用を促し実績を増やすことで、持続可能な社会づくりに貢献していきたいと考えます。
廃食用油と製造したB100燃料

TKEの製造プラント

東武鉄道伊勢崎線(とうきょうスカイツリー駅付近)連続立体交差事業


 とうきょうスカイツリー駅付近約0.9kmの区間の鉄道を高架化する事業です。事業者は墨田区と東武鉄道で、2018年から事業に着手しています。
 この高架化により踏切が撤去されるため、道路と鉄道それぞれの安全性が向上するとともに、交通渋滞のボトルネックが解消されます。加えて、これまで鉄道によって隔てられていた南北の市街地の往来が容易になり、まちの一体化が進むことが期待されます。また、鉄道と交差する都市計画道路等をあわせて整備することで、利用者の安全性、快適性が向上します。
鉄道高架化後のイメージ

鹿島のバイオディーゼル燃料利用とCO2削減活動


 鹿島は2009年から廃食用油由来のバイオディーゼル燃料の利用を始め、現在までに約50の工事で同燃料を導入してきました。本工事では2023年9月にB100専用発電機を設置し、“地産地消エネルギー”として東京スカイツリータウン(R)由来のバイオディーゼル燃料の使用を開始しました(初回給油量217リットル)。引き続き、発注者、廃食用油の提供者、バイオディーゼル燃料の製造者など、ステークホルダーの皆さまと協働し、建設工事を通じて発生するCO2排出量の抑制を進めていきます。
B100専用発電機(給油の様子)

今後の展開


 今後、廃棄物の増加や地球温暖化といった環境の負の側面への対応が一層求められることになります。今回の取組みは、誰もが生活しやすい持続的な街づくりを進める中での環境問題の解決に資するものです。
 4社は今後も、東京スカイツリータウン(R)から排出された廃食用油を立体交差事業で再利用することにより、同エリアのさらなる発展と、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

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