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(2018/5/31)
カテゴリ:イベント
リリース発行企業:東京都総務局小笠原支庁
5月24日(木)に、東京都議会議事堂1階 都民ホールにおいて、「小笠原諸島返還50周年記念シンポジウム」を開催しました。
当日は250名の方々にご出席いただき、今後の小笠原諸島の振興・開発に係る方向性等に関する議論が行われました。
また、都議会議事堂1階の都政ギャラリーにおいて、小笠原諸島に関わる研究資料や写真、特産品の展示、並びに観光案内等の資料を配布しました。
【シンポジウムの概略】
1 小笠原古謡の披露
小笠原古謡の唄い手・Okeiさんが小笠原で伝承されてきた歌謡を3曲披露しました。
2 主催者挨拶
小池百合子東京都知事から、以下の通り挨拶を行いました。
〇小笠原は自然の素晴らしさだけではなく、我が国の排他的経済水域の約3割という、広大な海域を確保する海洋拠点として、国家的な役割を担っている。
〇返還以降、復興・整備は着実に進展したが、抱える課題は依然として多く、一層の振興が必要。
〇今回のシンポジウムを契機として、皆様に、小笠原の歴史や文化、地理的重要性について、理解を深めていただき、島の更なる発展を考える、よい機会になればと思う。
3 小笠原諸島PR大使任命式
(小池百合子東京都知事 森下一男小笠原村村長 東京海洋大学名誉博士・客員准教授さかなクン)
小笠原諸島返還50周年を迎えるこの節目に、東京都では小笠原諸島の魅力を全国に広く情報発信し、観光の活性化など島の一層の振興を図るために「小笠原諸島PR大使」として、さかなクンを任命しました。
4 ガイダンス
首都大学東京都市環境学部の菊地俊夫教授から「小笠原諸島の概要、振興開発とその取り組みを中心として」をテーマとした小笠原諸島に関する概要説明がありました。
5 基調講演1.
明治学院大学社会学部の石原俊教授から、「小笠原諸島が歩んできた特異で複雑な歴史」をテーマとした講演が行われました。戦前は日本の南洋における拠点として軍事要塞化されたこと、戦後は欧米系島民を除き20年以上に渡って島民が帰島できなかったことなど、小笠原諸島の複雑な歴史、島民の苦難を知ることの重要さに関する話がありました。
6 基調講演2.
東海大学海洋学部の山田吉彦教授から、「海洋資源保全等の面において小笠原諸島が果たす役割」をテーマとした講演が行われました。小笠原が日本の排他的経済水域の約3割を確保する拠点になっていること、周辺海域の豊富な漁業資源のほか、海底に眠るレアアースなど、海洋資源の面からも魅力的かつ重要な地域だとの話がありました。
7 パネルディスカッション
振興策などをテーマにした後半のパネルディスカッションでは、小笠原村森下村長から、小笠原が抱えるアクセスの脆弱性等に関する課題等に関する報告が行われ、その後に、出席者によるディスカッションが行われました。
ディスカッションでは、小笠原の観光施策をベースとしながら、縦割りではない、自然・食・環境・文化など、各分野の横ぐしを刺すような連携策を講じて、小笠原としてのステータス、付加価値を高める意義・必要性などについて、意見が出されました。
また、同諸島の地勢的な位置付け等を踏まえた振興施策等として、欧米系島民の方々の協力を頂きながら、英語に力を入れた教育の島を目指す案や、年1便程度、サイパン方面に向かう航路を設けるなどのアイデアが出されました。
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