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(2018/10/31)
カテゴリ:イベント
リリース発行企業:NORITAKA TATEHANA K.K.
日本屈指の刀匠 河内國平氏の日本刀を用いた彫刻から、レディー・ガガの履くヒールレスシューズの新作まで、全37点で構成された展覧会
この度、舘鼻則孝の個展「Beyond the Vanishing Point」が10月20日(土)より開幕しました。
会場となるKOSAKU KANECHIKAは、品川・天王洲の新たなアートスポットとして、気鋭のアートギャラリーが集まるTERRADA Art Complex 5階にスペースを構えています。
舘鼻の新たな創作テーマである「バニシング・ポイント」に焦点を当てた展覧会として、最新作品群から代表作のヒールレスシューズを含む全37点で構成されています。
舘鼻則孝 個展
“BEYOND THE VANISHING POINT”
2018年10月20日(土)~12月1日(土)
KOSAKU KANECHIKA / TERRADA ART COMPLEX
この度、舘鼻則孝の個展「Beyond the Vanishing Point」が10月20日(土)より開幕しました。
会場となるKOSAKU KANECHIKAは、品川・天王洲の新たなアートスポットとして、気鋭のアートギャラリーが集まるTERRADA Art Complex 5階にスペースを構えています。
舘鼻の新たな創作テーマである「バニシング・ポイント」に焦点を当てた展覧会として、最新作品群から代表作のヒールレスシューズを含む全37点で構成されています。
本展の中心となる作品は、展覧会名にもなっている新作の『Vanishing Point Series』を始め、日本屈指の刀匠である河内國平氏の日本刀を用いた彫刻作品『Void Sculpture Series』が、圧倒的な存在感を放っています。また、近年精力的に取り組んでいるペインティングからも『Cloud Painting Series』が新たに加わり舘鼻の更なる進化を感じさせる展覧会となっております。
Vanishing Point Series, 2018
「消失点」を主題とした作品シリーズ。ミラーガラスの屈折を応用して、透視図法におけるパースペクティブを表現した。会場に展示された3種の作品には、モチーフとしていずれも雲が描かれている。これらは境界線を示しており、舘鼻の考える様々な対称要素との関係性を暗示している。
作品について舘鼻は以下のように語っています。
「消失点」の探求は、私の創作活動の中でも大きな役割を担っている。それは、自分と他人、記憶と現実、そして生と死などの様々な主題に対して一対の視点を定め、作品がその境界線を示す。消失点の向こう側に立つもうひとりの自分への興味が作品を生み出す原動力であり、作品はもうひとりの自分と向き合うための装置なのかもしれない。
Void Sculpture Series, 2018
アクリルの塊の中に、その姿を質量の無い空洞で表した彫刻作品『Void Sculpture Series』の新作として披露されたモチーフは、日本屈指の刀匠として知られる河内國平氏が作刀した日本刀です。フランスの哲学者ロラン・バルトの「表徴の帝国」から導かれた本シリーズについて舘鼻は、以下のように語っています。
ロラン・バルトの「表徴の帝国」にもあるように、日本の中心に位置する皇居は都市の中の虚(うろ)とも言うべき記号化された存在として、日本のハイコンテクストカルチャーの象徴と言うことができる。アニミズムにおける「依り代(よりしろ)」や「神籬(ひもろぎ)」という言葉が日本にはあるが、これらは神域を意味している。また、姿を持たないそれらは全て形代(かたしろ)としての身代わりによって示される。したがって、それらは虚[void]によって常に表現されているということになる。
奈良県無形文化財保持者として、河内國平氏は現在においても吉野にある無玄関(むげんかん)と名付けられた自身の工房で作刀を続けています。舘鼻との共作について、河内氏は以下のように語っています。
長い日本刀の歴史の中で帯刀と保存のための鞘はその原型をほとんど変える事は出来なかった。しかし、その外観の装飾には柄頭に鳥頸をかたどったり鞘や尻鞘に外国産の虎や豹の尾を使うことで、それまでにない斬新さを競ったり権威を表したりし変化を遂げてきた。今回の舘鼻氏の彫刻作品はその範疇を超えて、現在の日本刀を鑑賞、保存、装飾品として存在させる画期的なものである。
Cloud Painting Series, 2018
アクリルペイントが施された『Cloud Painting Series』は、そのシルエットからもわかるように雲形の絵画作品です。本展においても全体を通して、作品のモチーフとなっている雲は、舘鼻の初期作品からも見受けられる特徴的なモチーフです。元来、日本画においては仏の乗り物として、来迎図の中で描かれてきた雲ですが、舘鼻はその雲を「生と死」の境界線として捉え、作家として掲げる大きな主題との関係性を示しました。
Hairpin Series, 2018
花魁のかんざしから着想を得た『Hairpin Series』の最新作品として披露された本作の特徴は、手仕事による箔貼りと研ぎ上げられた塗装にあります。完成まで数ヶ月を要する本作は、木工家の仕上げた下地にプラチナの箔貼り施し、トップコートとして幾度となく重ねられたウレタンコーティングは、職人の手によって研ぎ出され素材の持つ深い色味を際立たせます。過去に螺鈿や漆などの工芸的な原材料にこだわってきた本シリーズならではの表現と言えます。
Heel-less Shoes Series, 2018
舘鼻の代表作であり、レディー・ガガの履くことでも知られる『Heel-less Shoes Series』は、エンボスレザーからミラーコーティング、クリスタルガラスまで様々な素材で加飾された10足が直線上に展示されています。これらは、2017年にニューヨークのMoMAで開催された展覧会「Items: Is Fashion Modern?」に、舘鼻のヒールレスシューズが展示をされた際の厚底靴の変遷を辿った展示構成へのオマージュでもあります。
開催概要
展覧会:Beyond the Vanishing Point(ビヨンド・ザ・バニシング・ポイント)
会場:KOSAKU KANECHIKA 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 5F
会期:2018年10月20日(土)~ 2018年12月1日(土)
開廊時間:11:00~18:00(火・水・木・土) 11:00~20:00(金)[日・月・祝は休廊]
会場ウェブサイト:http://kosakukanechika.com/
アーティストプロフィール 舘鼻 則孝(たてはな のりたか)
1985年、東京生まれ。歌舞伎町で銭湯「歌舞伎湯」を営む家系に生まれ鎌倉で育つ。シュタイナー教育に基づく人形作家である母の影響で幼少期から手でものをつくることを覚える。東京藝術大学では染織を専攻し遊女に関する文化研究とともに友禅染を用いた着物や下駄の制作をする。卒業制作であるヒールレスシューズは花魁の下駄から着想を得たものである。近年はアーティストとして展覧会を開催する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる。2016年3月には、仏カルティエ現代美術財団にて人形浄瑠璃文楽の舞台を初監督「TATEHANA BUNRAKU : The Love Suicides on the Bridge」を公演した。作品はニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館など、世界の著名な美術館に永久収蔵されている。2018年9月には東京・九段「旧山口萬吉邸」にて個展「NORITAKA TATEHANA RETHINK―舘鼻則孝と香りの日本文化―」を3日間の限定公開により開催した。
オフィシャルウェブサイト: http://www.noritakatatehana.com
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