[ その他 ]
(2016/1/7 05:00)
新春恒例の産業界の賀詞交歓会。景気の先行き不透明感はあるものの、企業業績の堅調を受けて例年にも増して華やいだ雰囲気に包まれている。そんな中で、多くのトップが口にしたのが「グローバルリスク」だった▼中国市場の失速懸念ですか―と尋ねると「中国は言われているほどひどくない」と大手電機首脳。ただ欧州やロシア、中東の先行きを心配しているという。自社の市場としては大きくないが、影響は必ず日本に及ぶからだ▼財界の最長老のひとり、トヨタ自動車名誉会長の豊田章一郎さんも「いま一番、心配なのは中東です。あれが戦争になったりしたら困りますね」と顔を曇らせた。地球は小さくなったと感じる▼通商行政のトップ、経済産業審議官の上田隆之さんは「今年の景気はいいと皆さん言うけど私は疑問。確かに日米はいいでしょう。しかし中国はじめ他地域はよくない。申(さる)年は”変事の年“ですよ」。だったら環太平洋連携協定の批准を急ぐ必要がありますね―と持ちかけると「米国次第かなぁ」と首をかしげる。確かに秋には大統領選挙だ▼正月早々、北朝鮮による水爆実験の報にも冷や水を浴びせられた。初詣をやり直して、世界の平和と安定を祈ろうか。
(2016/1/7 05:00)