[ 機械 ]
(2016/4/9 05:00)
ファナックと古河電気工業が2015年7月に折半出資で設立したFFレーザ(山梨県山中湖村)は、ファイバーレーザーの基幹部品の製造を始めた。ファナック本社工場内に製造ラインを設け、出力3キロワットの発振器換算で月産20台分の能力を確保した。16年度は半期ごとに1ラインずつ追加し、計3ラインに増強する。
8日、日刊工業新聞などに工場を公開した(写真)。FFレーザが製造を始めたのは、レーザーダイオードモジュール(LDM)と呼ばれる部品。約300平方メートルのクリーンルーム内に、古河電工が開発した装置8台、ファナックのロボット9台などを設置した。
投資額は数億円で、生産能力は月2000個。従来、手作業だった工程をロボットに置き換えるなど、ファナックの自動化技術を多く採り入れ、1ライン当たりの作業員を2人に抑えた。ファイバーの中心に光を通すようにする「調芯」工程では、複数の微小なレンズやミラーを自動で組み込む。レンズは、最も小さいもので長さ4ミリメートル、厚さ0・5ミリメートル。西川祐司FFレーザ社長は「自動化により、高品質と高い信頼性のLDMを安定供給できる」と自信をみせた。
(2016/4/9 05:00)