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(2016/4/20 05:00)
熊本地震が自動車生産のサプライチェーンに及ぼす影響が広がりつつある。アイシン九州(熊本市南区)の生産停止が新たに日産自動車とマツダにも波及する恐れが出てきた。日産もマツダもアイシン九州の部品を採用していることが明らかになった。両社は現在工場を稼働しているがアイシンの停止が長引けば影響する可能性がある。自動車用マイコンを手がけるルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリングの川尻工場(同)も被害の拡大が確認されている。
アイシン九州などの停止についてはこれまでトヨタ自動車と三菱自動車が工場休止の原因であることを明らかにしている。日産は日産自動車九州(福岡県苅田町)で18日から操業を再開した。現状はアイシン九州製部品の在庫を使うか、熊本地震による調達の影響が少ない車種だけを生産することで対応しているとみられる。マツダは22日まで通常操業するが、それ以降の計画はまだ決めていない。
アイシン九州とアイシン九州キャスティング(熊本市南区)は地震発生から操業を停止しており再開のめどが立っていない。度重なる余震の影響でドアやエンジン部品の生産を停止したままだ。
ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリングの川尻工場は、クリーンルーム内を調査中。親会社ルネサスエレクトロニクスは19日、生産再開日程の検討に着手したと明らかにした。21日をめどに公表する。自動車メーカーへの影響は少なくなさそうだ。
(2016/4/20 05:00)