[ オピニオン ]
(2016/6/1 05:00)
若い人たちを見ていると、本当にスマートフォンをよくやるものだと感心する。電車の中でも食事をしながらでもスマホ。テレビや新聞も見ずに毎日、何時間も熱中しているという。
さぞかし世事に疎かろうと思うが、さにあらず。我が家の息子と話をしても、自分よりニュースに詳しいことすらある。必要な情報は検索サイトやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のやりとりで仕入れるらしい。
消費者向け製品の企業にとって若年層のスマホシフトは悩みのタネ。食品メーカーの担当者によると、10代を対象にした販促は、20代以上とまるで違うのだとか。これまでは新商品に合わせて有名タレントのテレビCMを流すのがお定まりのパターン。しかし、そもそもテレビを見ない現在の10代には通用しない。
ではどうやって流行を仕掛けるのか。ある飲料メーカーは発売前の試飲イベントの招待券をSNSを通じて募集。それを誘い合ったり、自慢してもらったりして同年代に拡散する手法をとったという。
ただ若者が何に目をつけてスマホで取り上げ、拡散してくれるかはおじさん世代には分からない。いっそのこと、スマホ世代にマーケティングを任せた方がうまくいくのかも。
(2016/6/1 05:00)