[ ICT ]
(2016/7/26 05:00)
(ブルームバーグ)米AOLのティム・ アームストロング最高経営責任者(CEO)と米ヤフーのマリッサ・ メイヤーCEOには古くから因縁がある。
2人が約15年前に米グーグルで最初に出会った時、その後のキャリアがどう展開するか予想できた人はほとんどいないだろう。ましてやメイヤー氏が立て直しに苦戦した ヤフーの中核事業を米 ベライゾン・コミュニケーションズが買収するのをアームストロング氏が支援することになるとは、ほぼ誰もが予想できなかったはずだ。
ベライゾンがヤフーの中核事業を48億3000万ドル(約5100億円)で買収することで合意したことが25日発表されたが、問題はメイヤー氏が失敗した取り組みにアームストロング氏が成功できるかどうかだ。ベライゾンは昨年AOLを44億ドルで買収している。
ベライゾンは今回の買収で、ヤフー・メール、タンブラー、フリッカー、ヤフー・ファイナンス、ヤフー・スポーツといったヤフーの各種インターネット事業に加え、10億人のユーザーとブライトロールなどの広告テクノロジーも手に入れる。こうした資産を持続可能な事業に発展させる取り組みにメイヤー氏はつまづいたが、アームストロング氏はこれに加え、ヤフーの事業をAOLやベライゾンのモバイル事業と統合させるという課題も担う。
アームストロング氏はインタビューで、ベライゾンが関与する前の2014年に、メイヤー氏との間でAOLとヤフーの統合を協議していたことを明らかにした。「当時のユーザー数は約5億ー7億5000万人だった。現在は約10億人になっているが、今後4年間で20億人を達成したい」と述べた。
オンライン事業がベライゾンの売上高に占める割合は小さい。AOLと10代向け動画ストリーミングサービス「go90」はベライゾンの売上高の約3%を占める。UBSセキュリティーズのアナリスト、ジョン・ ホデュリク氏によると、ヤフーを加えるとその割合は2倍の約6%になると見込まれている。ベライゾンは26日に四半期決算を発表する。
原題: With Verizon’s Backing, Yahoo’s Longtime Suitor Gets His Prize(抜粋)
(2016/7/26 05:00)