[ ロボット ]
(2016/8/29 05:00)
日本ロボット工業会やNTTデータ経営研究所(東京都千代田区)などは今秋から、産業用ロボットの新たな構造を確立するための開発事業に乗り出す。産業ロボットの構造を見直し、金属部品の一部樹脂化や無線給電化などを目指す。ロボット、部品、材料関連の企業が参加。中国など海外のロボット関連企業が力をつける中、業界の枠を越えたオールジャパンの体制を構築し、ハードウエア技術における国際競争力の強化につなげる。
開発テーマは材料革新による軽量化、無線給電化、センサーを用いた知能化の三つを設定。今秋から本格的に活動を開始し、2016年度内にも樹脂部品や無線ユニットなどの試作に入る計画だ。
参加企業はロボットメーカーや、樹脂材料を手がける化学メーカー、減速機メーカーなど10社程度。今後はさらに協業の輪を広げ、開発を推進する方針だ。小平紀生日本ロボット工業会ロボット技術検討部会長(三菱電機FAシステム事業本部機器事業部主席技監)が事業を取りまとめる。
NTTデータ経営研究所を委託先とした新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業。18年度以降に技術研究組合化し、新構造のロボット本体を試作することも検討している。
産業用ロボットは構造がある程度、固定化しており、近年はハード面の技術革新は減ってきている。同事業では、業界の枠を越えた取り組みによって、日本の産業ロボットのハード技術を再び進化させる。
(2016/8/29 05:00)