[ 機械 ]

難加工技術展・表面改質展が開催−105企業・団体が出展

(2016/9/9 05:00)

  • 東洋研磨材工業の鏡面研磨装置「SMAP」

日刊工業新聞社が主催する「難加工技術展2016」「表面改質展2016」が9日まで横浜市西区のパシフィコ横浜で開催中だ。難加工技術展には75の企業・団体が、表面改質展には30社が出展している。各社は高付加価値製品を支える難加工技術と、耐摩耗性や耐久性を向上する表面改質技術を競い合っている。

山本ねじ工販(横浜市都筑区)は、六つ爪数値制御(NC)旋盤で加工した直径200ミリメートル程度のプラント向けメカニカルシール部品を展示。通常の三つ爪旋盤と比べ、加工部品へ着圧が分散され、歪(ひず)みが少なく真円度は100分の5以下の精度。

エンドミルなど切削工具を製造・販売する日工機材(大阪市中央区)は加工しながら精度を計測する「ジェイコア」を展示している。精度不良を防ぐために切削工具の先端座標を画像認識技術で自動判別する。小玉次郎社長は「加工の段差を無くすることができる」と強調する。

東大阪商工会議所は市内14社の企業と共同出展。そのうち、イオックス(大阪府東大阪市)は製造・販売する無電解メッキ用触媒塗料「メタロイド」をPRする。塗料を塗った箇所にだけメッキできる。エッチング工程を削減でき、白金や金など高価な材料をメッキする際に有用という。

表面改質展では、東洋研磨材工業(東京都港区)が鏡面研磨装置「SMAP」の実機を展示。研磨材は約0・3ミリメートルの極小ゴムに1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のダイヤモンド粉末を付着させた。エアではなく羽根車の遠心力で吹き付ける。大内達平取締役総括部長は「極小バリ取りと外周面の仕上げができる」と語る。

IHI Ionbond Japan(横浜市磯子区)は金型や切削工具向けのPVDコーティングの受託加工を手がける。「Ionbond 90 Concept」は低摩擦・高耐久性が特徴。「Ionbond 35 CrWN」はアルミダイカスト、ホットプレス向けの耐焼き付け性が強みだ。綾目吉彦社長は「今年会社を設立したばかりだが、日本の顧客を拡大したい」と意気込む。

(2016/9/9 05:00)

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