[ オピニオン ]
(2016/9/15 05:00)
私事で恐縮だが、愚息が財布を落とした。警察に届け出たものの「都会で見つかるわけがない」と全く期待しなかった。それが程なく出てきたのは意外だった。
外国人観光客が来日して驚くことの一つが、落とし物が見つかることだという。同様に感心されるのが自動販売機。街中にあっても壊されて売り上げを盗られない不思議。訪日客に“日本は安全な国”と思ってもらえるのは誇らしい。
海外旅行の経験は、帰国後もその国を見る目に格段の違いをもたらす。訪日客に良い印象を持ってもらうことはさらに観光客を増やすだけでなく外資企業の誘致を促す。
日本ファンが草の根に広がれば、反日指導者によるテロの脅威の抑制効果も期待できよう。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、心通うサービスを増やしたい。観光地の景色がよくても、アニメやゲームの“聖地”があっても、接客が悪ければ台無しだ。
飲料自販機は外国人向けの機種が増えている。各国語の商品説明は想像しやすいが、カメラを搭載して自販機利用を記念撮影し、その画像をスマートフォンに送るサービスは自販機が珍しい外国人を狙った味な接客術。日本流の“おもてなし”にも革新の波が押し寄せている。
(2016/9/15 05:00)