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[ 自動車・輸送機 ]
(2016/12/22 05:00)
日産自動車と三菱自動車は2019年にも車の基本骨格に当たる「プラットフォーム(車台)」を共通化する。同時期に共通の車台を採用した主力のスポーツ多目的車(SUV)をそれぞれ発売する。資本業務提携してから初めての車台共用となる。ルノーも含めて同車台を使った車種は世界で年販200万台の規模を想定する。規模のメリットを生かして商品力を向上し拡販を図る。
■調達・開発コスト削減
日産とルノーが取り入れている設計手法「コモンモジュールファミリー(CMF)」を活用した車台を共用する。中型に当たる「CMF―C/D」の現行車は日産のSUV「エクストレイル(北米名ローグ)」や同「キャシュカイ」がある。現在、エクストレイルなどは次期型を開発しており、三菱自の同じ車格の新型車にも同じ車台を使う。車種はSUV「アウトランダー」の次期型とみられる。
エクストレイルは15年度に世界で73万台売れた日産の最量販車種。キャシュカイは37万台売れた。アウトランダーも三菱自の2番目の量販車で17万台販売。両社ともに規模が大きい車格であるため、CMF―C/Dでの車台共用を優先することにした。一回り小さい「CMF―B」など他の車格でも車台の共用を検討している。
CMFは現行のエクストレイルで初めて導入した。車両の基本構造をエンジンルーム周辺、車室など五つのモジュール(複合部品)に分解し、各モジュールの組み合わせによって小型、大型車などさまざまな車格を効率よく開発する手法。調達や開発コストの削減と商品力の向上を両立するのが狙いで、エクストレイルのヒットにより収益改善にも寄与している。現在、CMF―C/Dで軽量化やコストの大幅減を目指して開発を進めている。
日産と三菱自は5月に資本業務提携で基本合意した。車台を共通化する計画を公表していたが、導入時期や対象車種は明らかにしていなかった。
(2016/12/22 05:00)