[ オピニオン ]
(2017/1/16 05:00)
台湾は親日で知られる土地柄だが、訪問して、それを改めて実感した。盛況だったのは『くまモン』のイベント。温泉や神社など熊本の観光地、馬肉やラーメンなどの名産品を等身大のフィギュアが紹介する。
「熊本(の震災)に祈りを」とぬいぐるみとハグするブースや、台湾観光局の熊のマスコットとのコラボも。入場客は赤丸のシールを頬に貼り、くまモンになりきって笑顔。物販の活況に“熊本県営業部長”の実力をみる。
台北市内の他の商業施設でも『妖怪ウォッチ』『カピバラさん』『マジンガーZ』など、日本発の多彩なキャラクターのイベントを開催中。エバー航空はサンリオの『ハローキティ』と『ぐでたま』で旅客機をラッピングする。いずれも市内の商店で、よく関連グッズを見る。
印象的だったのは、現地ではどこも展示物の撮影に寛容なこと。参加交流型サイト(SNS)での拡散を意識しているように思われた。歴代王朝の至宝を集めた故宮博物院ですら、フラッシュを焚(た)かなければ撮影可。
夜市の屋台で、人気ゲームの主役に似た景品を見かけた。カメラを向けると「写真ダメ」。偽物に引け目を感じているらしい。“パクリ”抑止には、ホンモノを広めるのが効果的だ。
(2017/1/16 05:00)