深層断面／「情報難民」を救え−災害時、確実な伝達カギ

自然災害に際し、必要な情報が得られない「情報難民」と呼ばれる外国人や高齢者への情報提供のあり方が課題になっている。インターネットや会員制交流サイト（ＳＮＳ）を介した情報伝達が普及したとはいえ、被災地での情報格差をなくすのは容易ではない。高齢者の身体的な衰えや外国人の言葉の壁など情報が届きにくい理由はさまざま。だが、個々が適切な避難行動をとるには確実な情報伝達が欠かせない。（清水耕一郎）

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  在住外国人のニーズをとらえ、必要な情報を伝える人材が求められる（熊本地震における被災外国人のための相談会＝熊本市国際交流振興事業団提供）

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  サイネージに災害情報や避難情報を配信する

■高齢者に戸別受信機／外国人向けコーディネーター−来年度、茨城・愛媛で実証

【災害時の命綱】

「災害時には情報が命綱だ」。高市早苗総務相は、２０１６年の熊本地震や岩手県岩泉町の台風被害を目の当たりにし、こう痛感した。これを契機の一つとして、総務省内に「情報難民ゼロプロジェクト」を立ち上...