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[ 環境・エネルギー ]
(2017/3/21 05:00)
【シドニー=時事】豪州北部で進行中の「イクシス」液化天然ガス(LNG)開発プロジェクトをめぐり、川崎重工業は20日までに、英建設会社レイン・オルークが「川重から契約代金を受け取っていない」との主張は事実無根と反論し、法的措置も辞さない構えを見せた。具体的な対立点は明らかになっていないが、契約の解釈をめぐって見解の相違が生じている可能性がある。
両社が対立しているのは、川重が請け負っている超低温貯蔵タンク建設案件。レイン・オルークはコンソーシアム(企業連合)に参加し、建設に当たってきた。ところが先週、豪メディアによると、川重から2億5000万豪ドルに上る契約代金が未払いになっていると主張。作業継続が困難になったとして、作業員約800人の解雇に踏み切った。
川重は声明で、「契約に基づく代金は全額、レイン・オルークに支払った」と強調。また、「対立点の解消に向け、何度も交渉したが、双方が満足する解決策には至らなかった」と指摘した。今後、法的措置も含め必要な措置を講じる用意があるという。
イクシスの元請け業者JKCオーストラリアLNGは「超低温貯蔵タンクの設計、調達、建設の進捗(しんちょく)率は約91%に達している」と説明。契約をめぐる対立が近く解消されることに期待を示した。
(2017/3/21 05:00)