[ 人物 ]
(2017/4/7 17:30)
日本通運は7日、斎藤充副社長(62)が社長に昇格し、渡辺健二社長(67)が代表権のある会長に就任する人事を発表した。就任日は5月1日。2016年度にスタートした3カ年計画(16-18年度)の迅速な推進、遂行に向け、社長交代による新体制が有効と判断した。斎藤氏は人手不足などの経営環境を踏まえ、業務改革の推進や海外事業の拡大を進める。
同日、東京都内で会見した斎藤氏は3カ年計画について「初年度は想定より国内が厳しい。今後2年間は陸海空の営業一本化体制による利益を期待する。海外は成長性がある。東南アジアにとどまらず、欧州などで新たな拠点展開やM&A(合併・買収)により収益を達成できる」との考えを示した。
人手不足への対応については、処遇や就労環境の改善による人材の定着、モーダルシフトの推進、共同運行などアライアンスの拡大に業界あげて取り組む意向を示した。
渡辺氏は、斎藤氏を選んだ理由について「社長はグループ全体を見渡しながら経営を進めることが必要。いろいろな経験をしながら一つの決断を下すことができる人間として人選した。副社長の就任時から我々の頭にあった」と説明した。
【略歴】斎藤充氏(さいとう・みつる)78年(昭53)慶大経卒、同年日本通運入社。09年執行役員、12年取締役常務執行役員、14年副社長。山口県出身。
(2017/4/7 17:30)