深層断面／「ものづくり白書」−人手不足と第４次産業革命 対応待ったなし

人手不足と第４次産業革命にどう向き合うか―。「ものづくり白書」の２０１７年版がまとまった。人材確保を製造業の共通課題とし、ＩＴやロボットによる対策が必要と指摘。ＩｏＴ（モノのインターネット）技術などによる製造データの活用状況も分析し、第４次産業革命の進捗（しんちょく）度を示した。２大テーマへの対応が、製造業各社の浮沈を左右しそうだ。（藤崎竜介）

ロボ・ＩｏＴ導入推進

【現場力を重視】

「わが国ものづくり企業の主要課題は、付加価値の創出と最大化、および人手不足が顕在化する中での現場力の維持と向上だ」。

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世耕弘成経済産業相は１７年版白書の根底に流れる問題意識を、こう表現する。経産省が白書に記したアンケート結果では、今後３年間で収益が「増加する」と答えた企業が比較的多く、見通しは悪くない。ただ一方で、難題として立ちはだか...