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[ 自動車・輸送機 ]
(2017/6/13 23:00)
自動運転の技術開発が公然の秘密となっていた米アップルが、その事実を初めて認めた。同社のティム・クックCEOが5日、ブルームバーグ・テレビとのインタビューで明らかにした。
同CEOはインタビューで、「われわれは自動運転システムに焦点を絞っており、それは非常に重要と考えているコア技術だ」と自動運転技術への関与を言明。そのうえで、「すべての人工知能(AI)プロジェクトの大本のようにみている。たぶん取り組むのが最も難しいAIプロジェクトの一つだろう」と話し、技術開発が容易ではない事情をうかがわせた。
これまでの報道によれば、アップルは2014年に「タイタン」という社内プロジェクトを立ち上げ、一時は1000人規模のエンジニアを割り当てて自動運転車そのものの開発を続けてきたと言われている。
ただ、成果がなかなか上がらず、コストがかさんで人員も膨らんできたことから、2016年にベテラン幹部のボブ・マンスフィールド氏が部門トップに就任するとともに方向性を大幅に修正。担当エンジニアを減らす一方、自動運転車のハードウエアではなく、ソフトウエアの開発にシフトしたとされている。
それ以降、アップルは4月初め、レクサスのSUVをベースにした自動運転車での公道走行許可を地元のカリフォルニア州交通当局から取得。サンフランシスコのベイエリア近辺で走行試験を重ね、市民から「アップルの自動運転車ではないか」との目撃情報も寄せられていた。
さらに、自動運転車の本体まで開発するかについて、クックCEOははっきり答えず、「どこに行くかは、そのうちわかるだろう。われわれが製品の観点から何をやろうとしているのかは絶対に言わない」と、いつもの秘密主義を譲らなかった。
(2017/6/13 23:00)