- トップ
- エレクトロニクスニュース
- 記事詳細
[ エレクトロニクス ]
(2017/7/28 05:00)
ジャパンディスプレイ(JDI)が、抜本的な構造改革に着手する。筆頭株主の産業革新機構が債務保証することで、主力取引銀行が計1000億円規模の融資枠を設ける方向で調整に入った。主に工場の閉鎖といったリストラや運転資金などに充てるとみられる。一方、成長投資のための資金繰りは不透明だ。8月9日には新中期経営計画が発表される見通し。経営再建に向けた具体的な施策が示されるか注目される。
みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行の3行が金融支援に向け調整に入った。スマートフォン用液晶パネルを手がける能美工場(石川県川北町)などの閉鎖を検討している。従業員は主に米アップル向けの液晶パネルを手がける白山工場(同白山市)に集約するとみられる。
工場集約に踏み込む直接の理由は、主力顧客であるアップルの有機エレクトロ・ルミネッセンス(EL)シフトによる、受注の急減だ。能美工場は主に同社向けの液晶パネルを手がける。年内の稼働率は高水準を維持するが、2016年末に白山工場が稼働を始めたこともあり「アップルが有機EL採用スマホを拡充する18年以降は作る製品がなくなる」(業界関係者)。その前に固定費削減に手を打つ。
新中計は有機ELへの路線変更が軸になるとみられる。ただし量産化に必要な1000億円規模の資金を、どう調達するかは不透明だ。
その一翼が外部資本の導入だが、相手によっては今後のビジネスモデルにも影響が出るだろう。すでに中国パネルメーカーを中心に複数の企業と交渉を始めているが、さらなる経営スピードの向上が必要になりそうだ。
(2017/7/28 05:00)
総合3のニュース一覧
- JDI、1000億円融資 主力行に要請 工場集約など改革加速(17/07/28)
- 三井住友トラストHD、資産運用・グループ内統合 国内最大60兆円(17/07/28)
- 第47回機械工業デザイン賞/喜びの声−“モノづくりに貢献”思いは一つ(17/07/28)
- 東芝、IoTで火力設備管理 フィリピン社と提携(17/07/28)
- 6月のセメント販売、5.8%増−協会まとめ(17/07/28)
- 連合、「残業代ゼロ」容認撤回を正式決定(17/07/28)
- 大塚製薬、カナダの植物由来食品会社を買収(17/07/28)
- シスメックス、仏社との合弁解消(17/07/28)
- きょうの動き(17/07/28)
- 九州豪雨/復旧支援・義援金−JX金属(17/07/28)