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[ 科学技術・大学 ]
(2017/8/25 05:00)
海洋研究開発機構は24日、北太平洋にあるマリアナ海溝の水深8178メートル地点で遊泳する、シンカイクサウオの仲間で「マリアナスネイルフィッシュ」と見られる魚の姿を捉えたと発表した。NHKと共同開発した自動昇降式の観測装置「フルデプスミニランダー」に搭載した4Kカメラで撮影に成功した。センサーによる正確な水深が記録された映像として世界最深となる。
これまでの研究で、魚類の生息限界は8200メートルとされており、それよりも深い場所では浸透圧調整ができず生きられないと考えられている。
8200メートルに迫る水深で魚類の撮影に成功したことに、海洋機構の小栗一将主任技術研究員は「本当に深海で生息していたんだと思った」と喜んでいる。
今後もこの観測装置を使い、生息深度限界の調査を進めるとともに、甲殻類などのサンプル採取や分析で超深海の生態系を明らかにしていく。
(2017/8/25 05:00)