(2017/10/31 21:00)
(ブルームバーグ)米アマゾン・ドット・コムは、インド英語「ヒングリッシュ」を学び始めている。
アマゾンは今週、インドで音声認識スピーカー「エコー」の出荷を開始する。同社は約1年前、英国やドイツなど海外市場でエコーを発売。その後、言語学者やスピーチサイエンティスト、開発者やエンジニアから成るチームは、エコーに搭載される音声認識機能「アレクサ」をインド向けに仕立て直した。
インド版アレクサはヒンディー語と英語を混ぜて使い、はっきりとインドなまりで話す。クリケットに関するジョークも用意されている。アマゾン・デバイスの製品管理責任者パラグ・グプタ氏(インド在勤)は「アレクサは訪問中の米国人ではなく、インド人の人格を持っている」と語った。
アマゾンだけではない。米ハイテク大手のアップルやグーグルも、音声認識機能にインドの多様な言語やサブカルチャーを教えることで、人口13億人のインド市場に照準を定めている。
アップルは昨年、音声認識機能「シリ」を進化させるため、ヒンディー語やインド英語のネイティブスピーカーを募集する求人広告を開始。今年発売の「iPhone(アイフォーン)8」と「X(テン)」に搭載される最新の基本ソフト(OS)では、シリのユーザーはキーボードをヒングリッシュに設定できる。
アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はインド紙に対し、インド消費者のシリの体験を向上させるため「あらゆる方法」を考えていると語った。
(2017/10/31 21:00)