[ オピニオン ]
(2017/11/8 05:00)
紙吹雪が舞う中を全力疾走する鎧武者。天井からつり下げられた状態で歌い、叫ぶ踊り子。頭上に降りてくる巨大透明プールで優雅に泳ぐ人―。アルゼンチンのパフォーマンス集団による音と映像を駆使した体験型ショー「フエルサブルータ」だ。
東京・品川のホテルで12月まで開催中の新作『WA!』は、製作委員会にパナソニックが出資している。冠スポンサーになるだけではなく、出資まで踏み込んで参画するのは珍しいという。
パナソニックは「テクニカルパートナー」も務め、映像装置や照明、音響のほか、画像認識技術を駆使した空間演出で存在感を示す。舞台製作のコンセプトづくりから関わることで受注領域の拡大を狙うそうだ。
単なる機器売りから脱し、自社の多様な製品・サービスをワンストップで提供する。同社の担当者は「企業向けソリューションの開発などで新たなビジネスモデルを探っていきたい」という。
世界30カ国60都市で500万人以上の観客を魅了したフエルサブルータだが、太鼓や般若面、法被など和のテイストを加えたWA!は、訪日外国人にも人気だという。迫力あるパフォーマンスに目と耳を奪われ、エンターテイメントと電機の異業種融合に刺激を受けた。
(2017/11/8 05:00)