新日鉄住金、耐震補強にチタン箔−善光寺の経蔵、重要文化財で初

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  善光寺の経蔵に採用された新日鉄住金グループのチタン箔シート

新日鉄住金は９日、重要文化財（重文）に指定されている善光寺（長野市）の経蔵の耐震補強工事で、補強材と屋根材の接合部分に同社グループのチタン箔シートが使われたと発表した。接合部をボルトで固定させる工法に比べ、木材へのダメージが小さいことなどから選ばれたという。世界遺産や国宝に指定されている建造物にチタン材が採用された例はあるものの重文では初めて。

天井や屋根が地震で壊れないように、柱と柱の間に「筋交い」という補強材を入れる工事でチタン箔シートが約１３キログラム使われた。炭素繊維製の筋交いと屋根の木材にそれぞれチタン箔シートを巻き付け、これらのシート同士を接着させて、筋交いを屋根に固定させる仕組み。ボルトやナットに比べて腐食やさびに強く、結露も少ないことなどから、補強用の部材として文化庁に認められたという。